シャドーイングの注意点 /実は…?
流れていく英語をキャッチし
今話している人(スピーカー)のあとに
ピタリとついて「真似」をする、
それが一般的にいわれる
シャドーイングですね。
日本語でこれをやれ、といわれたら
ほとんどの人が出来るでしょう。
「ネイティブ」並みの能力がなければ
出来ないこと、という点で
1種の”能力証明”になるのは確かですが
ただ、これを繰り返すことでは
経験上、英語力は上がりません。
目前で、
かなりのスピードで流れていく音を
正しく聴きとって
即座に口でそれを再現する、
これは少々
言語的には特殊な瞬発力です。
ただ、
たとえばビジネスの場では
相手のワードチョイスを尊重して
即座にそれをリピートできるということは
大切なポイントですし
ビジネスに限らず
広くコミュニケーションにおいても
よく心理学などで
「相手の言葉を繰り返して話すと
会話が盛り上がる、
好感をもってもらえる」
ということを聞くかと思います。
良い上司になるには、
愛される部下になるには、
恋人と良い関係を保つには、
親子で、夫婦で、友人と…などなど
たしかにこれは単純なようで案外
ハズレることのない、
年齢・ジェンダー、
言語・国籍・民族…
おそらくはきわめてボーダレスな
人類普遍の心理作用といえましょう(笑)
そして、
これは半分冗談のような
本気の話になりますが
そういった目的がもしあるならば
「シャドーイング」は極めて大切、
大いに練習すべきで
ひたすらに
その学習法を日々のすき間時間、
あなたの英語学習の軸としても
よいだろうと思います。
しかし、
私たちが求められるのは
リスニング能力だけではない。
直前に相手が
パラパラッと言った言葉を
一字一句正確に再現しても
その先の会話を
臨機応変に、表現力豊かに
自分の側からはたらきかけなければ
会話は、交渉は展開していきません。
4技能の中の1つだけを
きわめて特殊な形できたえても
スピーキング、ライティング方面の
能動的な技能が育たないことは
いわば当然ではないでしょうか。
「コピーイング」という提案
シャドーイングに対して
私がおすすめするのが
「コピーイング」です。
始めたばかりの頃は
ワンセンテンスを暗記するのも
苦労した思い出がありますが
(長く、かつ
構造が複雑なセンテンスなどは
どうしても…!)
詳しい方法は
また別途、解説していきたいと
思っていますけれども
そのワンセンテンスから始め、
15秒、20秒、30秒、
そして45秒、60秒と
徐々に長くしていきながら
最初はスピーカーのリズムに合わせ
かなり苦しいけれども
必死でついていく!という
スピート勝負。
この段階では
発音やフレージングも
可能な限り自分の好みではなく
スピーカーのそれに
最大限、限界まで近づけます。
少々スパルタ風に
聞こえるかもしれませんが
自分にとって
全く無理のないやり方では
現状は打破できない、
つまり、
自分にとって「楽な」スピード、
フレージングとは
「息継ぎ」のタイミングとも
いえると思いますが
そういうスタイルで話し続けても
スピーキングは上達しない。
そして
これは私自身の経験から
そう思うことでまもありますが
速く話せない人の多くは
リスニングも不得意で、
「バラバラ~ッと話されると
耳が追いつかない」
「分からない単語があり
意味が受け取れないと
そこで完全に話を見失って
戻ってこれなくなる」
という悩み、課題を
ご自身について感じていることが
非常に多いです。
「コピーイング」を取り入れた
私のレッスン、コーチングは
英語だけでなく私自身が
多言語を学ぶ中で
効果を実感したアプローチを
どんな方でも
実践しやすいよう工夫したもので
「大変だけど楽しい」
「今までとは違う、
効果を感じるから頑張れる!」
と言っていただけるように
なんとなく続けているけど
あまり効果を感じない、という
長らくの英語学習を変え、
「聴き流し」
「ゆるっとした動画視聴」や
ルーティーン化してしまっている
「ネイティブ講師との
オンラインレッスン」
こういったスタイルでは
決して身に着かないものを
与えてくれる、
私自身もそうでしたが
日本生まれ、日本の英語教育育ちで
一体どうしたらそんな
感覚が手に入るんだ?と思うところ、
「さらっと聴きとれる」
「さらっと話せる」
そのレベルへと
生徒さんを徐々に、しかし確実に
引き上げることのできるメソッドです。
今回はまず
「コピーイング」というメソッドの
最初の段階を紹介しましたので
次回はぜひ
その先をお話していきましょう!
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